ビジネスインタビューBUSSINESS INTERVIEW

第10回

右田アンドリューさん

プロフィール
1968年 長崎県佐世保市にて生まれる
1983年 高等学校カナディアンアカデミー入学(神戸市灘区)
1986年 米アリゾナ大学電子・コンピュータ工学部
バイオメディカル工学科入学
1989年 IBM社にて実務研修(NY)
1991年 同大学を優等で卒業
1992年 住友銀行経済情報部入社(NY)
1993年 フリーの通訳者、翻訳家になる (NY)
1999年 サイマルにて通訳の勉強を始める
2000年 サイマルの登録通訳者になる
2003年 NYに加え東京ベースで通訳活動をスタート
  1. 001. 通訳の仕事は名前も重要

    桃原

    右田さんのフルネームは、もう少し長いんですよね。

    右田

    本名はアンドリュー・トーマス・ミーハン(Andrew Thomas Meehan) です。右田(ミギタ)は母の苗字です。

    桃原

    「明日の通訳どなたですか?」とお客様から聞かれた時に「右田 アンドリュー・トーマス・ミーハンです」っていうより「右田アンドリュー」のほうが通りがいいですものね。

    右田

    そうなんです。NYで法律事務所経由で通訳をしていた時のことですが、法律事務所はアメリカの事務所でも、クライアントは日本企業なわけです。通訳を選ぶのは、日本企業の人ですから、履歴書に「アンドリュー・トーマス・ミーハン」と書くと採用されないんですよ。クライアントにとって重要な発表会やミーティング、また巨額な損害賠償を争う訴訟事件や業務停止命令・国外退去命令が下るかも知れないような事件の場合は特にです。それが「右田」にしたとたんに仕事が10 倍くらいに増えました(笑)。

    桃原

    あ、それよくわかります。日本名が付いていることで、この人は日本語もネイティブで、細かいニュアンスもわかってくれるんだなと思うんでしょうね。

    右田

    履歴書の一番上に、はっきりと「日本生まれで18年間、日本で育ちました」と書いてあっても見向きもされないんですよ。

    桃原

    そういうものなんですよね。でもこれは一種のマーケティングだと思えばいいんですよ。「右田アンドリュー」というブランドなんですね。

  2. 002. 佐世保、神戸、アリゾナそしてNYへ

    桃原

    お生まれはどちらですか?

    右田

    母は日本人で大阪生まれ、父は石油タンカーの仕事をしていたアイルランド人で、広島で知り合ったそうです。そして私が長崎の佐世保で生まれました。小学校は近くに米軍基地があったので、そこのアメリカンスクールに通いました。

    桃原

    今ある右田さんの原点というのは、その教育の選択にありそうですね。学校では英語、ご家庭では?

    右田

    日本語というか、佐世保弁と大阪弁です(笑)。標準語は高校に入った頃から学び始めました。

    桃原

    小さい頃は、お父様がアイルランドの方ということで、あそこの子は僕らとは違う、という目で見られたことはありませんでした?

    右田

    ありましたね。佐世保は田舎ですし、私の育ったところは米軍基地からも車で40分みたいな場所だったので、遊び相手は日本人。そこでけんかをすると意味なんかわからず「非国民」って言われたり。そのあと、この意味を調べるために昭和史の本を読みあさったりしたことを今でも鮮明に覚えています。

    桃原

    非国民!? 時代が違うような・・・。そういう中で自分のアイデンティティを考えましたか?

    右田

    小さい頃はけんかするたびに考えましたね。でも、いくら考えてもどういう風に受け止めていいかわからなかったです。ただ頭に血が上るだけで。でも中学で神戸のインターナショナルスクールへ進学して、新しい友達とかを作り始めたら、いつの間にかフラストレーションは覚えなくなりました。都会型の人間として生まれて来たのかな、ってよく考えましたね。そしてちょっと似たようなことが、大学時代にアリゾナに住んでからニューヨークへ移った時にも起こりましたね。

    桃原

    しかし、それが今は生きる糧になっているんですよね。

    右田

    糧になっていますし、それを利用して営業しています(笑)。

    桃原

    中学・高校は神戸のカナディアンアカデミーという学校とのこと。評判のいい学校ですよね。ご家族で神戸に移られたんですか?

    右田

    いいえ、母親と一緒に。

    桃原

    孟母三遷の教えだ。そういえば灘高にも通われたとか。いかがでした?

    右田

    通っていたというか、交換授業プログラムです。現代文と古文を教えに先生が来ていました。授業では基本をおさえて、試験は応用みたいな感じでしたね。古文はついて行けましたけど、漢文は難しくて先生から「お前はやめろ」って言われました(笑)。でも友達も出来ました。その後、初めて日本を出て、アリゾナ大学の電子・コンピュータ工学バイオメディカル工学科へ進学しました。

    桃原

    アリゾナはどんなところでしたか?

    右田

    ゴーストタウンですね。夏は45℃以上になるくらい暑いし。そのあと大学院へ進んだのですが、博士課程を2年ほどやったら自分に向いていないことがわかったし、お金がない学生暮らしにも飽きていたので、やめてNYで仕事を探すことにしました。

  3. 003. アナリストから通訳へ

    桃原

    それで初めて勤めたのが住友銀行。

    右田

    はい。経済情報部にアナリストとして入行しました。

    桃原

    最初からアナリストで入れるんですか?

    右田

    インターンシップをやっていたので入れました。アナリストといってもアソシエイトですけれど。その後、2年くらい働いてから、職を転々とし始めたところ、大きなプロジェクトがどんどん入ってきたんです。それでいつの間にか法律関係のことばかりするようになりました。初めのプロジェクトはティファニーで、2ヶ月の契約で日本やパリに行き、社外監査の資料の翻訳や通訳をしたんです。次に3ヶ月ほど韓国の銀行の仕事をやって、次が法律事務所の仕事でした。そこで運良くニクソン大統領も働いていたという、法律事務所に入ることができました。ちょうど、向こうのITバブルの時で任天堂が主なクライアントだったんです。特許関連、知的財産関連の翻訳や通訳を数多くやらされて、少しずつスキルを磨いてきました。

  4. 004. アメリカの通訳資格とは

    桃原

    右田さんは資格※をたくさん取ってらっしゃいますね。

    資格一覧

    • ・サイマルインターナショナルグループ社登録通訳者
    • ・ニューヨーク、ワシントン、ニュージャージー、コネチカット州登録認定司法通訳者
    • ・米国国際貿易裁判所認定通訳者
    • ・米国貿易委員会認定通訳者
    • ・米国司法省連邦刑務所認定通訳者
    • ・米国司法省連邦捜査局認定嘱託通訳翻訳者
    • ・日本語言語専門家として英米国裁判所の証人台に数回立つ
    • ・東京米国大使館認定通訳者
    • ・英国国際仲裁協会認定通訳者
    • ・FOXニュース社認定通訳者(NY)
    • ・日本国裁判所認定通訳者
    右田

    持っているだけ。アメリカの資格ってたいしたものじゃありませんよ。

    桃原

    それだったらもっと持っている方がいてもよさそうだけど、あまり持っている方いませんよ。

    右田

    取らないんじゃないかな。アメリカで通訳をやっている人って、実にさまざまなんです。例えば、法律事務所で大きな案件を扱うと大量の資料があるので、多い時は10名以上の翻訳者を雇います。そういう時は本業以外の人も多いんです。駐在員の奥様とか、アルバイト感覚の人とか。

    桃原

    やっぱりそうなんですね。

    右田

    めちゃくちゃ残業も多いから、そういうフリーター感覚の人は残業をしたがらなかったり、これはいや、あれはいや、というのがあるんです。そういう仕事が全部、私に回ってくるんです。そうしているうちに自然と仕事が増えて、法律事務所のほうから資格を取るように勝手に申請したりすることも増えたんです。

    桃原

    仕事をこなせば、スキルも信用も上がるということですね。

    右田

    それ以外にも、FBIの資格は自分で取りたいと思って取りました。

    桃原

    捜査の通訳にでるためには、その資格が要るんですか?

    右田

    ないと採用に6ヶ月~1年くらい、アメリカの外で育っている場合は1年半くらいかかります。試験もポリグラフ(嘘発見機)試験などと沢山ありますし。

    桃原

    ちなみに日本の法廷の通訳は、資格は要らないんですよ。

    右田

    向こうはケース・バイ・ケースです。でも資格は要らなくても、通訳者の経歴書が、雇う側の法律事務所に承認され、さらに相手側や検察側に承認され、最終的に裁判官に承認されなければならない。あと場合によっては、面接や翻訳・通訳試験などもあります。これらを通過しないと、なかなか3者とも承認することってないですね。

  5. 005. 日米通訳業界の違い

    桃原

    日本に帰られたのはいつでしたっけ?

    右田

    04年の9月です。一人っ子ですし、両親が80歳を過ぎたので、いずれは日本に戻ってこなければならなかったんです。

    桃原

    日本に帰ってきても東京で通訳をやろうと?

    右田

    特に考えてなかったです。どんな仕事でも初めのうちは受けようと。

    桃原

    ご両親は佐世保ですか?

    右田

    はい。2ヶ月に1度くらいは帰るようにしています。

    桃原

    NYと東京の通訳業界の差はありますか?

    右田

    全体の仕事量が東京の方が多い気がします。

    桃原

    そうなんですか。アメリカでは、NY在住でもワシントンやシカゴ、ヨーロッパとかへ出張する通訳の方が多くて、かなり仕事が回っているイメージがあったのですが。

    右田

    そういう風に仕事をしている人はNYでも一握りですね。きちんとした通訳学校をでて、東京でしばらくやってからという人です。本当は翻訳者だけれど、通訳も少しやっていて・・・という人はそこまではできませんから。

    桃原

    右田さんはヨーロッパやアジアでもお仕事をされていますよね。

    右田

    ベテランの通訳の方に声をかけてもらうことが多いんです。

    桃原

    通訳者って1つの案件で2、3人が通訳ブースに入ったりするから、気の合う人の方がいいというせいでしょうね。NYでは通訳者同士の横のつながりはどうでしょう?

    右田

    完全につながっていますね。

    桃原

    悪い噂がすぐ広がっちゃうんだ(笑)。

    右田

    そう。あの人は、すぐアウトプットを落とすよ(訳を省く、落とす)、とか。

    桃原

    クオリティチェックをお互いができちゃうんですね。海外エージェント手配の案件などでは、直前まで資料が出ない時がよくあるそうですね。

    右田

    あ、ほとんどの場合出ないですよ。

    桃原

    日本の場合は「とんでもない!」って私たちが夜も日もないっていうくらいクライアントへお願いしますが、海外は違いますよね。

    右田

    たいていは、メールが1本来て「こういう話になりそうです」で終わり。「それだけではわからない」って言ってもだめ。アメリカもヨーロッパも同じですけど、エージェンシーが面倒を見てくれない。

    桃原

    この人に会ってくださいね、こういう場合はこうしてください、資料はこうして・・・なんていう詳しい話は・・・

    右田

    そこまで気を使ってもらったことは一度もありません。

    桃原

    そういうのに慣れているんですね。強いというかタフというか。

    右田

    そうなってしまいますね。

    桃原

    日本では絶対ありえないですね。

    右田

    そうですね。海外ではほとんどぶっつけ本番です。内容を教えてくれなければ、調べようもないので。もちろん、国際会議の場合は違いますけど。

    桃原

    通訳って、頭の中で置き換えて話すでしょう。英語がしゃべれる=通訳とは違うのに、それを一番良くわかっているエージェンシーが、なぜ資料をないがしろにするのかは、未だによくわからないんですよね。

    右田

    主に翻訳を扱っているエージェンシーが通訳に手をだすと、そうなりがちですね。

    桃原

    そういうエージェンシーなら、納得です。私どもはスタッフ自身も通訳経験があったりして、資料の大切さは身にしみています。資料なしでいくのは怖いですよね?

    右田

    10年くらいやって、大企業の重役が出てくる仕事のぶっつけ本番に、やっと慣れてきましたけど、以前はよく気分が悪くなるくらいナーバスになりました。ベテランの通訳者はぶっつけ本番に慣れていることが多いので、通訳中にスピーカーを止めたり、自分のペースに持っていくことが多いですね。

    桃原

    それは「今のどういうこと?」って聞いたりするっていうこと?

    右田

    「おばさんしてる」って言われます(笑)。向こうでそういう仕方に慣れている人が、日本で同じようにやると嫌われるんです。

    桃原

    基本的に通訳者は黒子だってどこの通訳スクールでも教えるんですけど、現場監督になっちゃうんですね。

    右田

    そうならざるを得ないんですよ。ぶっつけ本番だと。

    桃原

    逆に日本の通訳業界で発見したようなことはありますか?

    右田

    エージェンシーのケアがいいというのを別にすると、お客さんに英語が話せる人が多いことですね。現場で英語を話されてしまうと、テンポが乱されてちょっとやりにくいことがあります。
    それと、アメリカやヨーロッパで、日本語の通訳をしていると(日本人が)みんな優しいんですよ。でも、日本では違う。

    桃原

    それはわかる気がするな。異国で日本語がわかる人に会うとうれしいから、それだけで基礎ポイントが高いんですよね。

  6. 006. 得意分野と苦手なこと

    桃原

    右田さんは大学の専攻がIT系でいらしたので、その分野がお得意なのは承知していますが、名刺に「国際訴訟コンサルタント」ってありますね。どんなことをするのでしょう?

    右田

    リーガルアドバイスはできませんけれど、それに近いものですね。例えば訴訟の準備があって、私が呼ばれたとします。その場にいる日本企業のトップや法務部の人たちに対して担当弁護士が説明するのですが、その説明が足りなかったりする時もありますし、話になくても日本の会社の人には伝えなきゃならない可能性の高い事、他の細かい事柄なども多いんです。また、トップや法務部の方は、数をこなしていないためにアメリカでの訴訟というものをよく理解していないことも多い。そんな時にも、私が経験上補足して話すことができます。

    桃原

    逆に苦手なことはありますか?

    右田

    日本でITの仕事をしていると、インドネシアや台湾、インド、パキスタンなどの技術者の英語を通訳する機会が多いんです。彼ら独特のイントネーションや略語、滑舌の悪さなんかはつらいですね。私は1つでも言葉がわからないとむしゃくしゃするタイプなので(笑)。

    桃原

    そういう英語にひきずられたりしません?

    右田

    なるべく自分のペースにするようにしています。わからないときは話を止めて確認するので、にらまれたりします。でも、その言葉が後から何回も出てくるってわかっているので、早めに解決することが大切だと思っています。

    桃原

    「おばさん」するんだ(笑)。日本ではカタカナ英語になっているけれど、英語とは意味が違うみたいな言葉もありますしね。

    右田

    多いですね。うーん、いい例じゃないですけど「マンション」とかですね。そのまま訳すと「豪邸」になります。「カリスマ」なんかも英語では意味をなさないし。余裕があれば説明しますけど、同時通訳の時は難しいですね。

  7. 007. 恐怖の一人用ブース

    桃原

    今までの仕事でこれはびっくりという経験はありますか?

    右田

    NYで行なわれた日本企業の株主説明会での同時通訳で、半日一人でブースに入ってやった時とか・・・。

    桃原

    えー、一人で!? 考えられない。一人でなんて。よくやりましたね。

    右田

    めちゃくちゃになりました。それが初めてのブース経験です。

    桃原

    デビューがそんな?

    右田

    資料も渡されなかったんです。「簡単ですから」と言われて、通訳経験はほぼゼロだったのですが、相手を信用してしまいました。いざやってみると、ついていけなくて。

    桃原

    そういうときの気分って最低ですよね。

    右田

    ああもう死にたかったです。日本から社長さんも招いていたし・・・。今思うと、エージェンシーがそういう通訳を扱ったことがなかったんだと思います。あれ以来、一人用のブースって見たことありません(笑)。

    桃原

    死にたくなったという話は、みなさんよくなさいますよ。

    右田

    その後しばらくは、やさしい仕事しか受けませんでした。同時通訳はやりたくないって。でも、法律事務所でいろんな通訳をやらされて、日本人の弁護士の先生にちょくちょく褒められることもあって、次第に自分のアウトプットはそんなに悪くないって感じられるようになって、またトライする自信がつきました。2、3年かかりましたけど(笑)。

    桃原

    一人で同時通訳というのは手配ミスだと思います。アメリカのエージェンシーでしょう? 日本では最低2名。通常は3名付けましょうって提案しますね。

    右田

    アメリカやヨーロッパではたいてい2名ですね。

  8. 008. インフラ整備も仕事のうち

    桃原

    今、海外出張が多いですよね。それは好んでですか?

    右田

    顧客が海外にいるので、その人たちが国際会議とかあるたびに呼んでくれるんです。

    桃原

    いつもお忙しそうですよね。

    右田

    仕事が多いというか、顧客がイギリスやアメリカにいるので、繁忙期は時差の関係で寝る間もなく、一日24時間近くフル稼働していることもあります。泣きたくなるくらいしんどいですけど。

    桃原

    連絡とか来たりしますものね。でも右田さんは通信インフラがバツグンに整っていますよね。
    電話やネットも当然ですし、ほとんどのソフトウェアもインストールしているし、海外に行っている時でもメールの返事がすぐにくる。海外では携帯でメールを見ているんですか?

    右田

    ラップトップです。

    桃原

    通訳さんなんかでも「海外に行く時はPCを持っていかないので、連絡はつきにくくなります」という方も多いんですよ。その点、右田さんはどこにいても連絡がつく。

    右田

    率直なところ、海外の顧客とはもう何年も付き合いがあるし、頼りにしてくれるクライアントを見捨てたくないですしね。FAXもE-FAXとして、海外にいてもメールの添付ファイルとして見られるようにしました。一人で自転車操業していると自然とこうなると思うのですが。

    桃原

    日本の通訳者では未だに通信インフラに投資する人が少ない気がします。

  9. 009. 通訳として心がけていること

    桃原

    冷静沈着、言葉の選び方が適切、滑舌がいい、声が美声・・・、いい通訳の条件っていろいろあると思いますけれど、何か心がけていることはありますか?

    右田

    デリバリー(訳だし)です。例えば5秒くらい時間をとっても、聞きやすくわかりやすいアウトプットを心がけています。特にぶっつけ本番などの怖い仕事は、こうでもしないと出だしのリズムが悪い第一印象を与えてしまいます。

    桃原

    1回情報を再構築している?

    右田

    いいえ、そこまでは。ストーリーを持たせて、1回ノートを頼りに通訳します。通訳学校では、即座にアウトプットするように教えますけど、それはしないですね。特に初めてのクライアントには丁寧にするようにします。

    桃原

    通訳学校では間があっちゃいけないって教えますよね。

    右田

    そんなこと新米では、出来るわけないんです。とにかく落ち着いてやる。5~10秒くらい時間を置いて、まとめてスラスラーとだせるようにします。

    桃原

    ロジックをまとめなおします?

    右田

    そんな時間はないですよね。深呼吸をしてさっと出す。最初はにらまれたこともありますけど、マイペースでやりたいと思って。マイペースがそんなに遅いわけではないですしね。

  10. 010. 将来は学校を開きたい

    桃原

    永住の地は、どこにしたいと思っていますか?

    右田

    日本が住みやすいですね。人がアグレッシブじゃないし、街はきれいだし、食べ物はおいしいし、NYやカリフォルニアよりも物価は安いし。実は、妻がNYで働いているんですが、そこをどうしようかと。

    桃原

    男性通訳の方の中には、通訳という黒子ではなくて、起業しようとする方もいますが。将来的にどうしようというのは、ありますか?

    右田

    来年の春、法律用語辞書を出版する予定です。NYの国連の人たちと共同出版で、私の担当は日英です。あとはスペイン語、アラビア語、中国語、ロシア語の通訳者の人たち。

    桃原

    日本の出版社からですか?

    右田

    ヒポクリーニという、主に国連の人たちが書いた本を出版しているところからです。

    桃原

    活動を広げようとなさっているんですね。

    右田

    大きなビジネスをしたいとはおもっていません。しいていえばコンサルティング系のものかな。もっと将来的には、日本語→英語に特化した通訳・翻訳の学校を開きたいな、と思っているんですよ。あと日→英のビジネスライティングやリーガルライティングのコースを教えたり。

    桃原

    それは日本人対象ですよね?

    右田

    はい。最初はブログを作って、反応を見るところから始めようと思っています。

    桃原

    じゃあ、ますます忙しくなってしまいますね。うちもコーディネーターとして、できるだけサポートしていきますから! それが我々の仕事ですし、みなさんが少しでも仕事がしやすいようにしていきたいですね。

    右田

    よろしくお願いします。

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